心地よいという事@宮城県栗原市
まだ暑い夏の日。
にょきにょきと入道雲。
カラッとした良い天気でした。
小さいけど見えますか?これが漢方和牛という褐毛和牛です。
ここは生産牧場(オス2頭に雌30~40頭ぐらい。ハーレム。ムフフ)
今回は、以前からとっても感動した美味しい和牛の牧場視察。
関村牧場の漢方和牛!
何度も頂き、その旨さにアゴが落ちた、落ちた。
デトックスした和牛。
何と脂の融点が23.9℃。
通常の牛の脂は40~56℃。
だからこの和牛はいくらでも食べる事が出来ます。全く胃にもたれない。
ブロックをカットしていると、僕の手の温度でみるみる脂が溶けていく。
14種類のハーブを食べさせています。なんて贅沢!
見えますか?
エゴマ、クコの実、桑の葉、ろっかくれいし、さんざし、ハトムギなどなど。
牛は可愛い。ペロリン!
クマザサを美味しそうに食べてる。
警戒してます・・・。何もしないよー!
阿蘇のあか牛、仙台和牛の掛け合わせもいます。
褐毛の赤身のよい所と黒毛の脂の良い所が出ていて・・・
この赤と黒のミックスはタマラン旨さなのです・・・
こちらは肥育場。
太ってるでしょう?
生産者の関村さんを囲んで。
全員、漢方和牛ファン!東京と横浜から駆けつけました!
楽しかった!
これからの日本の畜産生産現場で生き残っていくには、やはり個性を出す事が必要。
通常のサシ重視の牛は健康的ではなくて。
関村さんは健康にする事!のびのび育てる事!を個性としました。
健康に育った牛だから、肉はもちろん、内臓がとにかく美味しい。
レバーを食べた時にその違いがはっきりとわかりました。
これまでの牛レバーの概念を覆す味。
小腸もタマランかったです。
見て!この三角バラ!
美味しいですよー。サラサラしていていくらでも食べる事が出来る。
こちらはローススライス。置いとくと、脂が溶けだす。
ジューッと焼いて!塩だけで頂きます。
食べた食べた!
漢方和牛に漢方豚までズラ――とたぶん10種類以上!
味わいがしっかりあるのに後口が軽いので、ヤバイほど食べる事ができます。
健康な牛なので、出すものも上質。
牛糞を発酵させて堆肥にし、お米を作ってます。
その漢方米を使った日本酒。
美味しかったですよー!これ!キレの良い辛口。
奥は仲卸の鈴木さん。今回案内して下さいました。
いつもありがとうございます。
健康であること!
農産も健康に育てる事、畜産も水産も同じ。
それが個性である時代です。
僕の大切な人には、こんな環境で育った和牛を食べさせたい。
そう強く思った視察でした。
これからの季節はすきやきなどが美味しいでしょうね。
穏やかな顔!
みんなこの環境が心地よい!という顔をしてます。
やんちゃ姫が一匹、駆け寄って来ました。
いつもありがとうね!また来まーす。
永くて深くて新しい@福岡県糸島市
雨の時期、しっとりとした糸島に向かいました。
あまりにも身近な糸島。福岡市から車でたったの30分。
なのにこの贅沢な「食が生まれる地」があります。すんばらしいアクセス。
福岡時代、週末毎に訪れていた地域でもあります。
食材の宝庫(九州ではどの地域も)ここは「福岡市の台所」とも呼ばれています。
昨今、東京からの移住者や陶芸や工芸のアーティスト達が多く集まる場所でもあります。若いご夫婦を多く見かけるのも嬉しいですね。
福岡人には、青春の思い出かも?二見ヶ浦や芥屋の海岸とか。いろいろね。
登る朝陽や沈む夕日を見たり・・・フフフ。
そんな場所ですが、今回は何となくお客様目線で巡って参りました。
まずは雷山千如寺。雷山と言う山の中腹にあり、この日はラピュタの城状態。
霧が立ち込め、幻想的なお姿になっておられました。
これは樹齢400年の「大楓」県指定天然記念物です。秋の紅葉が見事。
格式と伝統があるお寺ですが、住職がとてもフレンドリー。
有りがたいお話をたくさん聞かせて頂きました。ありがとうございます。
ご本尊の十一面千手千眼観音像は必見。
うちはここの無着色、無添加の御線香を愛用しております。
素直な香りで気持ちがスッとするのです。蚊もいなくなるような・・・
まずは清らかな気持ちになって、糸島を見てみよう。
とても良いスタートにしてもらいました。
糸島の特徴は食の観点から見ると、魅力的な加工品が多くあるという事。
それは素敵な素材を作る生産者がいる事になります。
日本一の売り上げを誇る直売所「伊都菜彩」
糸島の食の魅力を余す事なく見せつけてくれます。
雨なのに、お客様多かったー!嬉しいですね。
地元で乳牛を飼育している「糸島みるくぷらんと」のソフトクリームが店内にあります。
伊都物語(いとものがたり)と言うノンホモ牛乳、東京にもファンがたくさん!
このミルクを100%使った極旨ソフトがコレ!
おいしい牛乳を食べている感じ。さっぱりとした甘さが特徴。
ここは飲むヨーグルトなどもかなり人気。
お子様には発酵しているヨーグルトの方がおススメ。
見て下さい!質感が旨そうでしょ?
ジェラートを撹拌し、柔らかくクリーム状にしているので、ベースのミルクが堪能できる。なかなかこんな味、ないのです。
皆さん飾りのないこの味を求めているような。そんな時代なのかな・・・
それと九州のどこの沿岸部にも多く見かけるのは、かまぼこや魚天などの「練り物」
九州では長崎が有名ですね。
糸島も目の前の海で捕れたエソ(かまぼこの最上の原料)を手作業で捌き、石臼で搗き、鮮度バツグンの作りたてを販売してる。
ここは「かまぼこの村島」
息子さんが黙々と魚をさばいておりました。この手間こそがここの味。
どれにしようかな?といつも迷うのです。おススメはクジラ天。
少ししか入っていないクジラが良い。
紅ショウガ天とギョロッケもヤミツキに。
手作り天ぷらのおでんばかり食べていたので、ハードルが高すぎてなかなか東京では好きな店に出会えない。屋台のおでん屋もないし・・・
当たり前に贅沢な暮らしができる場所が「糸島」
お金をかけた贅沢ではなく、作り手の顔が見える「安心感」こそがとても貴重。
今回はミツル醤油の城君にもお世話になりました。
柿渋を塗った杉ダルで数年前から作り始めた本醸造の醤油。
コポコポと糀が生きてる音がします。
丸大豆と塩と麦だけ。醤油の原料はとてもシンプル。
だからこそ、蔵元により、味の違いがハッキリします。
糸島には糀から仕込む本醸造醤油を作る蔵が3ヶ所も。これはスゴイ事。
ここも作り手が「味」になっているようです。
それと糸島に来たからには外せない「うどん」があります。ふるさとの味。
ご存じの方も多いはず。「牧のうどん」糸島は本店。
地元の素材で美味しい出汁をとる。
元は製麺屋さんなので、麺はもちろん打ちたて茹でたて。
たくさん食べて、お腹いっぱいになってもらいたいからボリューム満点!
かけうどんはこの量で300円。麺はかなり多いですよー。
うどんなのに、麺の固さが選べるシステム。そして替え玉も。
お気に入りは「やわ麺のかけうどん」と「かしわ飯」という鶏肉の炊き込みご飯。
ねぎは入れ放題。テーブルにドーン!と置いてある。
厨房では無駄な動きが一切ない「うどん職人」がキビキビと仕事をしてらっしゃる。
強面ですが、気持ちは優しい。
「余ったけん」と言いながら細麺のかけうどんを下さった。
ここのうどんにはたまらない魅力があるのですが、それ以上にこの店が「糸島」を表しているようにも思う。
恥ずかしがり屋だけど、精一杯もてなす気持ちは持っている。
言葉は上手くないけど、真面目さと優しさはたっぷりある。
そんな場所かな。糸島って。
福岡の住みたい町ランキング1位になるのが良くわかる。
心地よいのです。全てがちょうど良い。
だからこれ以上都会にならないで欲しいのだけど・・・
むかーしから糸島は好きでした。
海も山も食も。
まだまだ、盛り沢山の魅力を秘めているのですが、後は訪れた方がどう感じて下さるか?
発見するほど好きになる。そんな魅力の糸島です。
天からの贈り物@熊本県玉名市天水
今回はこの天水町の柑橘生産者藤川さんの畑にお邪魔しました。
ここ天水町は柑橘栽培の適地。
この日は霞んでいて見えにくい。うっすらと輪郭がわかりますか?
晴れていたらくっきりと普賢岳が見えます。
整った畑でしょう?
この日の為に収穫せずにとってあった、「河内晩柑」
晩柑は和製「グレープフルーツ」この時期の柑橘です。
鈴なり!
藤川さん曰く、「冬の柑橘はコク深く甘く、夏はサラッと軽い物が好まれる」
確かにそうです。
暑くなってきたらゴクゴク飲める爽やかな飲み物を身体が欲します。
濃いとたくさんは頂けない。
「木成り」樹に付けたまま熟成させる事。
生産する場所や地域にもよりますが、霜が降りなければ「木成り」にできる。
霜が降りて凍ってしまうと、中がスカスカになり商品価値がなくなる。
だから霜が降りる前に収穫するケースも多いのです。
天水地区はこの霜が降りない。
それと藤川さんの柑橘が美味しい理由は
何と言っても熊本の財産というべき「阿蘇の伏流水」
豊富な水のお蔭で熊本県は、九州の中でも生産県として王座に座っています。
これです。この天然水。
藤川さんの畑にポンプでくみ上げています。
この美しさ。手に取った水がそのまま飲めます。
色が変わっている場所は、下から水が湧いています。
なんて贅沢!なんて羨ましい!
そりゃ、美味しい農産物ができるはず!
ここは熊本県北部ですが、南部の水俣地区も、畜産やお茶、米、と美味しい物が多く、北部とは違った味の天然水が豊富に湧いています。
うらやましかぁ~!
たっぷりと天然水を吸い、果汁を蓄えた晩柑。
水分が多いだけにジュースにすると格別!
この藤川さんの晩柑は東京のこだわりジュースBAR「⑤deli ebisu」で飲むことができます。
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13127797/
このお店は、エコバイのフルーツを使った美味しいジュースが飲める店。
こだわりの素材を各産地から取り寄せ、注文を受けてから1杯ずつ手作りしています。
オーナーの橋本さんは本当に真面目に、美味しいものを選んでいます。
7月19日~は、なんと宮崎県日向市の幻のお酢みかん「ヘベス」を使ったジュースも!
こうやって素材を大切に使って下さる方とのご縁は大変嬉しく思います。
⑤deri ebisuさんは味のアクセントに使うレモンまで国産!
これ藤川さんのレモンです。甘酸っぱい果汁も豊富!
真面目に真面目に1杯のジュースを。
生産者の藤川さん。
綺麗に整えたご自宅の庭にあった紫陽花。
良いものを作る生産者さんのご自宅は、どこもとても綺麗。
この日も私を出迎えてくれるかのように元気に咲いていてくれました。
梅雨の晴れ間の出来事。
天水に着いたら、雨も止み、陽が差し、とても気持ち良く。
これだから産地廻りは止められない。
とても楽しい時間でした。
ありがとうございます。感謝です。
手から生るもの@熊本県南部・佐賀鹿島・長崎雲仙、波佐見
前回から続く「美食」
まだ熊本県南部。
ここは水俣市の山の奥。鹿児島との県境はすぐそこ!
モンヴェール農山「農山畜産」
国内では岩手とココでしか飼育していない、「バブコック」という種類の豚を育てています。
林業と畜産のハイブリット生産者が育てるこの豚。
森林浴しながら、美味しい天然水で育てています。
肉の脂が甘い事・肉の水分が少ない事・赤身の味が濃い事。
農山畜産で育てた厳選豚を使った美味しいメンチカツがこれ!
ハブコック100%の豚メンチです。
ジューシー・迸る肉汁!でも食べた後、口の中はギドギドしない。
これが農山畜産の豚肉の真骨頂!
おいしかよ~!この豚メンチ。
こちらは旨み濃い味が「ガツン」とわかる焼き豚。
奥は生ウィンナー。これがまたタマラン!!肉汁じゅーーー!
次もそのまま肉繋がりで・・・
「愛が育てるあしきた牛」JAが考えたネーミング。
いいと思いません?
そのものの育て方でした。
牛は可愛い。
写真を撮っていると、寄ってくる。
大きな目でこっちをじっと見てる。
こじんまりした牛舎でのーんびりと育っていました。
肉質、良いそうです!熊本県の南部を代表する黒毛和牛。
ココ熊本県南部では多くの「熊本の宝石」とも言うべく食材に出会いました。
この地区は阿蘇や黒川などの観光地ではありません。派手さはない。
だからこそ人の手から生る「豊食」が詰まっている。
こちらの食材、かなりおススメ!
熊本の皆様、いつもありがとうございます。
そしてそして。
今年は新たな品種も増えて、ますます忙しく。
香りが強い外国の品種が人気の昨今、農家さんも多品種を作り始めました。
先日、中目黒の「はな豆」さんで開催させて頂いた柑橘13種食べ比べ。
人気柑橘の傾向が明確に。
甘さはもちろん、香りが強い個性派が人気。
日本の柑橘は全体的に味も香りも「薄い」のだそう。
近頃すべてが濃いと思いませんか?米も野菜もフルーツも。
でも「控え目」な方が日本食には合っているように思うのですが。
世の指向は逆行していますね。人の好みは時代と共に変わります。
うちの柑橘は「薄皮が薄い」のが特徴。
見てコレ! 割っただけでやぶけとるでしょう?
今年は不知火(デコ)が豊作。「木成りデコ」
うちのネットサイト「大和のちから」でも近日スタート予定!
http://shop.gnavi.co.jp/yamatonochikara/
お楽しみに!
さて、まだまだ続く九州の美味。
今回は長崎で面白い伝統野菜に出会いました。
その前に、硫黄香る温泉で一休み。
九州にいる時はいつもガッツリとスケジュールを入れるのですが、今回は少しだけゆっくり。
良い気分転換になりました。温泉気持ち良かったー!
硫黄スチームに包まれながらの散策。
今も活発に噴気を上げている雲仙地獄。雲仙国定公園の中にある温泉地です。
さて翌日、疲れもぶっ飛ぶ元気の塊、馬場さんと出会いが。
「守山女性部加工組合」女性だけ8名で切り盛りしている組合です。
主な産物は「雲仙こぶ高菜」
この地区に残る、伝統野菜の種取り、栽培、加工、販売。
こぶ高菜、生で食べたら美味しかった!サラダでもかなりイケます。
漬物だけではもったいない。
馬場さん、熱い想いを語ります。
「こぶ高菜」のこぶはコレ!デベソみたい。
見るからに美味しそうな葉っぱでしょう?
えぐみも嫌味も、なーにもない素直な味です。
そりゃー漬物が美味しいはず!
この地区のもう一つの伝統野菜「女山大根」
岩崎さんの畑。自然栽培。
この赤いのが女山大根。
農家さんの倉庫の片隅にあった「雲仙こぶ高菜」が復活するまでには奇跡に近いストーリーが。
消えかけた品種に再び火を灯す事は、並大抵の努力じゃできません。
農業は自分一人でやるものではなく、地域の「協力」が必要。
ここまで来るには大変な事も多くあったでしょう。
一つの種を守り継ぐ覚悟をもった「守山女性部加工組合」
ここの素敵な加工品達は、働く方そのもの。
「真っ直ぐな志」の味がしました。
地元産こんにゃく芋100%「手作りこんにゃく」
貴重でしょう?
香りも味もピカ一!でした。
働く皆さんの顔もピカピカ!
馬場さん、組合の皆様、誠にありがとうございました。
そんな長崎を後にして。
悪名高き、 諫早湾干拓事業の潮受堤防。
その堤防の上を走る道路のおかげで島原~鹿島間はあっと言う間。
ちょっと複雑。
佐賀県嬉野のトロトロの温泉。ここは名湯なんですね。
目の前に並ぶ佐賀食材のお料理にも舌鼓。
腹一杯になり、気を失っている間に何品出たのか・・・
とにかく今夜も修行のような美食三昧!
ここは内緒。とてもとても良かったです。
青磁の器。シンプルだからどんなお料理にも合います。
有田のお隣、波佐見焼。
近年、北欧のデザイナーとコラボしたり、面白い展開を見せています。
一つずつ手書き。
釉かけてる。
丁寧に一つずつ。
ワクワクする。
散策にはもってこい。
さすが!な街並み。
波佐見焼は食材とのギフトセットで使わせて頂きます。
出来上がりがとても楽しみ。
熊本・長崎・佐賀。
今回、どの食材(商材)を見ても人の手の温もりが。
大量生産が悪い訳ではないですが、この様な「手の温もり」を感じるものをお伝えしたい。
「生産」とは「手から生るもの」
そこには、手を通し、繋いだ伝統や想いがたくさん詰まっていて。
それを伝える人に、私はなりたい。
もっと多く。広く。
パワーフード!@熊本県南部
2月の九州はとても充実したスケジュール。
この時期、九州はとても寒く、雨がパラつくお天気。
改めて「深いなー」と思う生産物さん。
まずは、八代と言えば九州ブランド「塩トマト」の産地。
今回も本家塩トマトストリートにハウスがある松村さんをご訪問。
うちのネット販売「大和のちから」でも発売中。
http://shop.gnavi.co.jp/yamatonochikara/m02/
ちょうど今ぐらいの時期、味が乗って美味しいな。
松村さんは塩トマトの他に、大玉やミニトマトも作ってらして、中でもおススメはこれ!
「トマトベリー」
形がイチゴみたいでしょ?ピカピカ光ってとても綺麗だし、美味しい。
ミニトマトは人気があるから種苗開発も盛んなのです。
継続して美味しいトマトを作って下さる松村さん!八代の有名人です。
さて、次は、八代が誇るもう一つの産物。
「晩白柚」ばんぺいゆ
加工所の岡田さんが庭にあるハウスの中のかわいい玉を見せて下さいました。
藁の上で貯蔵されている晩白柚。
これは加工用として生産しているものです。
通常、加工品は規格外品を使いますが、これは加工する為に生産しているものだそう。
だから「本気度」が違います。
「晩白柚」は世界一重い柑橘としてギネスに登録されています。
とにかくでっかい!
子供の頭ほどあります!と言いますが、いえいえ、子供の頭以上あります。
加工品は「加糖ペースト」
これ!一つずつ丁寧に皮を剥き、
そして、外皮、白皮、実とそれぞれ分け、砂糖を加えて煮る。
そして絶妙のバランスで3種類を混ぜて、このようなパウチに入れて出来上がり。
厳しいチェックをしています。充填後に加熱殺菌もします。
ザボンの種類ですので、外皮の香りがとても良い。
でもその外皮に苦みが多く含まれているので、何度か茹でこぼす事が必要。
ほろ苦を残し、白皮と実を煮たものと混ぜる。
このペーストは主に、お酒の割材として使います。
でもこんな使い方も。
シフォンケーキ!これがうまかったー!!
ペーストの焼酎割と一緒に頂いた「お三時」
ペロッと頂いてしまいました。美味しかった!ありがとうございます。岡田さん!
まだまだ続く県南パワーフード三昧。
次は海!
ちょうど「アオサ」の解禁日。
小雨降る寒い日でしたが、皆さん元気にアオサの処理をしていました。
洗う回数が半端ない。
これ、とても手間がかかります。
皆さんの口に入るまで、このように多くの人の手を通し、食べ物は流れて行きます。
この綺麗な海藻色を見て下さい!不知火湾のアオサはとても上質なんですよ!!
大好きな「ちりめんじゃこ」も、もうすぐ漁が始まるそう。
海で働く方達の逞しさや優しさにたくさん触れさせて頂きました。
ありがとうございます。
生干しシラス、丼にして食べてみたら本当に良い「お味」でした。
塩加減が絶妙。上手いシラスでした。
そして、熊本にもやはり、珍しい柑橘を作る方が多くて・・・
国産のグレープフルーツがあるよ!とお聞きし、伺った丸山さん。
雨の中のご案内、すみません、ありがとうございます。
農薬を使わない丸山さんの柑橘は、焼酎屋さんなどに売り先は決まっているそう。
独自に開発した発酵堆肥を漉き込んで、毎年、味濃い柑橘ができるそうです。
この丸山さんの畑のすぐお隣、南斜面の山の木が全て伐採されていて・・・
「何だろう」と聞いてみると、なんと!ソーラーを建てるそう。
「防風林がなくなった」とつぶやく丸山さん。
毎年、台風がくる九州では防風林はとても大事なのですが・・・
こんな風景、長崎にも、佐賀にも広がっています。
生産できない大地を次の時代に残せない!
生産者はみんなそう思っています。
時代はどのように進むのでしょうか。現場はちっとも変っていませんが。
本気で考えないといけない問題ですね。
熊本市内に戻り、地元食材を使った美味しいイタリアン「リストランテ ミヤモト」さんへ。
http://www.ristorantemiyamoto.com/
ミヤモトシェフのスペシャリテがこれ!水前寺もやしのペペロンチーノ
地元愛があふれるお料理の数々。
とにかく、出てくるもの全部が美味しくて・・・
地元を知り尽くしていらっしゃるシェフならではのお料理でした。
熊本の食、つくづく豊か。
2月ですが、色とりどりのサラダも圧巻。
この時期豊富な種類の地元野菜が集まるのは熊本の良さですね。
生のナス、シャクシャクした歯触り。熊本には「肥後赤ナス・ばってんなす」という生食OKのナスがあるのですが、これは筑陽ナスと言って、通常加熱が多い品種。
ですが、ここで頂いたものは生でもイケル美味しさでした。
今回の熊本は、県庁のフードバレー推進室の皆様がご案内して下さいました。
そんな皆様の気持ちに少しでもお応えできる様に、今後とも努力して参ります。
皆様ありがとうございました。
九州に帰ると生き返る。
良い方を通じ、良い生産者にご縁を頂き、東京の方に召し上がって頂く。
こんな幸せはありません。有りがたい!もっと努力して行かねば。
九州の旅はまだ続く!
次は長崎、佐賀です。
九州はみかん島@福岡・佐賀・長崎・熊本・鹿児島
いよいよエコバイの主力青果「みかん」シーズンに突入しました。
一般的に「みかん」と言えば温州みかんを連想しますが、柑橘はとても多くの種類が作られています。
出荷は温州が9月初旬~、晩柑類と言われる正月明けに出てくるものは種十種類もあります。
うちのネットショップで断然人気なのが、そんなみかんの食べ比べができるセット
「女神の果実セット」
http://shop.gnavi.co.jp/yamatonochikara/o7/
箱を開けた時「わー!!」っと喜んで頂けるようにいろんな色、大きさ、香りをたくさん詰め込んでいます。
ポンカン、ネーブル、はるか、文旦、いよかん、不知火、アマポン、きよみ、ニューサマーオレンジ、スイートスプリング、ゴールドクイーン、はれひめ、たまみ、せとか、べにばえ、れいこう、晩白柚、メイポメロ、金柑、マイヤーレモン、果のしずくなど。
たくさんあるのですが、箱の中には5種類程度入れるようにしています。
寒い冬、常緑樹であるみかんの樹に付いているオレンジ色の実は辺り一面を暖かくしてくれるほど光り輝いて見えます。
「女神様のように見えるみかん」だから「女神の果実セット」
こんな感じ!
柑橘ってとても綺麗なんです。
中もそれぞれ違いがあるのですよ。味も色も粒の大きさも。もちろん香りも。
そして
数あるみかんの中で「世界一大きい」と言われているのはコレ!
熊本が誇る郷土の柑橘「晩白柚」ばんぺいゆと読みます。
「子供の頭ぐらい」とよく言われますが、子供どころじゃないですね。
大人の頭です。
この晩白柚がプカプカ浮いている温泉もあります。さすが温泉大国九州。
http://kumanago.jp/topics/?mode=detail&id=225
子供は嬉しいでしょうね!
この時期おススメ。
この晩白柚をペーストにしてカクテルを作るとタマラン旨さだそうです。
来月産地で試してみる予定。
九州に帰った時、BARに行くと、どこの県でもその土地のフルーツを使ったカクテルがあり、必ず飲んでみるようにしています。
旬のフルーツカクテル。いちごや金柑、パッションフルーツやマンゴーなど。
美味しいに決まってますよね。
でもアルコール度数は高いので、飲み過ぎに注意!
2月初旬から出荷が始まる「金柑」大好き小さな玉。
晩白柚が世界一大きいとしたら、こちらは世界一小さいのかな。
鹿児島の南さつま町です。
「鈴なり」とはこの景色ではないでしょうか!
小さな玉が無数についている姿にはほれぼれします。
こんな風にサイズ別に選果して、箱に詰めます。
流れてくる側から頬張りました。
止まらない!
食べた後の口に広がる爽やかさは金柑ならでは。
うちのみかん達は、全て自家製の完熟発酵堆肥を使って育てています。
自信をもっておススメできるポイント。(堆肥の事はまた次回、詳しく)
無農薬ですか?と良く聞かれますが、病気になった時には薬を使います。
人間も風邪をひいたら薬を飲みます。そして元気になる。
みかんも一緒。病気になれば薬をかけて元気を取り戻せるようにします。
そして周りにうつるのを食い止める。
一言で言うと、農薬とは殺菌剤か殺虫剤がほとんどです。
人間も虫に噛まれたらムヒを塗ったりしますよね?それと同じ。
そして元通りになった時に、出荷する。
出荷時は農薬検出ゼロです。これはきちんと調べます。
農家も商売。
出来たものに傷ばかり付いていたら、売れません。
売れなければ農業を続ける事ができません。
病気は食い止めないと収穫ができません。収穫がないと収入もありません。
農薬=悪いという印象の方があまりに多いのも事実。
でも農薬を使う現場の農家さんの話を聞いたり、生体を分析すると農薬を使っているものと使っていないものに栄養や食味に差はありません。
だから無農薬=美味しいではないと思います。
それに日本では無農薬という言葉は使ってはいけないことになっています。
認められているのは「有機JAS」のみ。
農薬は風に乗り飛散しますので、もし使っていなくても飛んでくる可能性があるからです。
大地は繋がっているので、隣の畑で撒けば、土を通して広がる可能性もあります。
もし農薬を使わずに育てたものを正しく表記したいなら「栽培時農薬不使用」という記載になります。(この表記を使っている人はとても良いと思います)
オーガニックという本質を理解した上で販売している人も残念ながら少ないですね。
傷がついたものや姿形が悪い物が売れないのは何故?
今の日本がこのようになったいろんな食の事情があります。
こんなに豊富な国産みかんがあるのに、外国から大量に輸入されているのは何故でしょう?
先日、食のプロの方から薦められ、読んだ一冊の本があります。
文春新書「食の戦争」鈴木宣弘著
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166609277
農水省の国際部に務めていた方で、その頃から食に対しての危機感を持っておられました。
内情が詳しく、そしてわかりやすく書かれています。
これからもずっと、国産の豊かな食で暮らしていけます様に・・・
西へ!南へ!収穫の旅@福岡、佐賀、長崎、鹿児島
ぐるっと九州ひとっ走り!
今回の九州は寒かったーーー!
農家さんとお会いしている時はテンションが上がっているので気づいてないのですがどうやら風邪菌をもらっていたみたい。
周りも風邪をひいている方が多いですね。
今回の九州も美味しかった!
まずはシーズンを迎えている柑橘!
いいでしょう?これは長崎西海町、岸本さんの果樹園。
翌日に収穫する予定だそうです。
ゴールドクイーン。これに会いたくて長崎まで車をぶっ飛ばしました。
薄皮は感じないほど薄く、甘い果汁はたっぷり。とろーりとトロケル果実。
品質もいい。玉も揃っている。今年はとても綺麗。
思わず3個ペロリ!
美味しい。やはりとても美味しい果実です。
出荷先、募集中!
長崎西海市を後にして佐賀県鹿島市へ。車でちょうど1時間半ぐらい。
途中で、うどん食べたり、魚を突ついたり。道の駅を覗いたり。
気分よく海岸線をドライブ!
そして到着、木原果樹園。雨の中すみません。
そしてここにはビックリするぐらい旨い持ち帰り専用のうなぎ屋も。
「峰松うなぎ」
柑橘が目当てなのか?うなぎが目当てなのか?
うなぎって言ったら怒られる。
見て下さい!今年のデコは玉が揃ってる。しかも豊作。
ありがとうございます。大切に育てて下さって。
皆様に旨い蔵出しデコを召し上がってもらいますね。
木原さんの果実は今の時期、まだ酸味がかなり強い。
ツン!と脳天を貫く。
でもそれがなければ来年7月まで出荷することができない。
長期熟成に耐えうる強い酸味が必要。
来年3月頃には糖度18度になります。それはもうかなりデリシャス!
ただ甘いだけの柑橘は少し物足りなくないですか?
何でもバランスが大切。
酸と糖のバランスで「旨い!」が決まるのではないでしょうか?
西海の岸本さんも佐賀の木原さんも「発酵微生物堆肥」を使っています。
やはり微生物の力はすごかー。
野菜も果樹もかなりいい。
そして次は福岡2件の生産者。
粕屋郡の柑橘博士、森さん。
ゴールドクイーンも産地が違うと色も違う!こちらはかなり紅が濃い!
今年は収穫前にかなり雨が降ったので、少し味が薄く・・・
ま、これが無理をしない「旬の味」なのです。
ハウスで作ると水分管理が楽にできるので、あまーいみかんになります。
路地(屋外)で作ってこれほどの味に仕上げているのは本当にスゴイ事!
これからの時期は晩柑類がどんどん出てきます。
すごーく楽しみ!!森さん、ありがとうございます。
そして福岡の西の端、糸島市。
こちらも柑橘の名産地。黄色い「はるか」発祥の地でもありますね。
これはポンカン。まだ青さが残るこのポンカンの旨かった事!
味の濃さには参りました・・・
加茂さんは多品種の野菜と果樹を生産しています。
若手のスタッフも多くて。糸島若手プロ農家の一人です。
継続できる農業を人材を育てながら経営しています。
気持ちいい。話していてとても気持ちよい生産者。
こちらは加工用のキャベツ。博多名物「もつ鍋」になるのかな。
これで作るもつ鍋は旨いだろうなー。
寒玉だけを作っていて。この時期早生キャベツも出ていたのですが。
加茂さんが作る野菜、やはり欲しがる所が多いそう。
福岡市近郊型生産者、きちんと物が作れるプロには、オファーも多いのですね。
加茂さん、ありがとうございます。
ポンカンの収穫時期に又お邪魔します!
そして福岡から一気に南下。鹿児島へ。
鹿児島市のそのまた下の薩摩半島(桜島を中心に左側)
南さつま市「小田畜産」
最近お気に入りのさつま黒牛「小田牛」
国産の上質な和牛なら、やはりこれがおススメ。
さっぱりした脂と濃い肉の味。
キレが良くてコクがある。嫌な臭いは一切無し。
生産~肥育までの一貫生産。
2頭からスタートした頭数も今や6000頭。
この生産技術は半端ない!
でも機械化とは無縁の育て方。40年前と同じ、人の手が育てます。
この肉の最大の特徴は「品質の安定性」
通常、松坂牛や神戸牛などの銘柄牛は同じ地区で生産する肥育農家さんが数件集まって「○○牛」として出荷している。
国内で販売されている銘柄牛はほぼその形。
小田牛も鹿児島県産黒毛和牛と言えばそうなります。
でも銘柄牛と言えども生産者毎の飼育法がありますので、それぞれ味が違う。
同じ松坂牛でもAさんの肉とBさんの肉はやはり味が違うのです。
その違いは微妙だったり、かなり差があったり、まちまち。
それが「品質のブレ」
牛肉には等級があり、よく松坂のA5ランクが最高!などと聞きますが・・・
A5とかA4は味ではなく精肉率。一頭からお肉として販売できる肉の量でランクが付きます。
スジや脂身など捨てる部分が多い肉なら当然精肉率が下がるので等級も下がる。
しかもA5なんてめったに出ないのですが、東京ではA5ランク一頭買い!なんて看板をよく目にします。冷ややかにその看板を眺めつつ・・・
旨い牛肉は等級ではないのです。
小田牛は小田さんが育てた和牛を生産者だからこそわかる目利きで買戻し、販売しているから品質が安定しています。
召し上がって下さる方への「安心感」と生産者としての「責任感」
自分の名前「小田牛」を名乗っている理由です。
ちょうど、伺った時はお歳暮用のギフトパックを詰めていて・・
丁寧に。一枚ずつ。
こちらは捨てる部分のスジや端っこ。これがたまらなく旨そうで・・・
今回もありがとうございます。
そして、南さつまを後にして九州茶処、南九州市「知覧」へ
今回は「知覧特攻平和会館」にも伺いました。
本気で考えないといけないこれからの日本の課題がリアルに見えてきました。
宮崎アニメ「風たちぬ」のゼロ戦も実機が飾ってありました。
過去を知るという事は、未来に向かって今を築く事。
頭が下がり深く考えさせられました。
いろいろと考えを巡らしながら一路、元気がもらえる茶園へ。
鹿児島茶と言えばこの人「下窪いさお製茶」
三代目の健一郎君。
いつもの様にお茶の講義が始り、勢いのあるしなやかな茶の作り方をまた一つ勉強させて頂きました。
左が下窪さんの茶葉。右がその他大勢の茶葉。
葉の大きさと勢いがまるで違います。
旨いお茶は、いかに良い茶葉を生産できるか?
ココも小田牛と同じ、栽培~製茶までの一貫生産。
生産者だから自分ちの茶葉の特徴が良くわかった上で製茶ができる利点があります。
もちろん畑のお茶は自社工場でお茶になるまで仕上げます。
下窪家が生産から製茶まで一貫して作り上げる!品質が高い理由でもあります。
今は秋番茶が終わり、来年の一番茶の為に堆肥を入れる時期。
ここも柑橘農家さんと同じ完熟発酵堆肥。
お茶用に仕上げた堆肥がどのように効いてくれるかな?
来年の一番茶が楽しみです。
そしてそして。
未来の下窪いさお製茶の跡取り二人。
先月生まれたばかりのお姫様とお姉ちゃん。まだ他に二人います。
この子達を見ていると、先の戦争で散った英雄たちが、何故あれほどまでに清々しい顔で旅立てたのか?少しだけどわかる気がします。
この笑顔ですね。
この笑顔が守れるなら、自分の命は惜しくなかったのかも。
きちんと生きて行かねば。
余りにも知らなさすぎる日本人。まずは自国の歴史から。
生産の現場もその土地の歴史を知ると理解度がUPする部分もかなり多い。
先の事を妄想するより前に、まずは過去を知り、未来へ向かって今を築こう!
そしてのどぬーるスプレーで腫れた扁桃腺を早めに治そう!